【トカイナカ】三島市＆長泉町への移住が熱い理由を徹底解説！

　新型コロナの流行で人々の働き方や暮らし方が大きく変わりました。

　そんな中、地方移住にスポットが当たっています。

　静岡県にある小さな街「三島市」「長泉町」。2つの街は、東京通勤圏内で、都会とも田舎とも言えない「トカイナカ」。この2つの街が移住先として大注目されています。

　この記事では、静岡県・三島市＆長泉町への移住が熱い理由を徹底解説します。

なぜ、今、地方移住なのか？ ー ”実際と背景”

本当に地方移住は進んでいる？

　実際に地方移住は進んでいるのでしょうか。

　新型コロナウィルスの流行をきっかけに、東京から人々が流出しています。

　東京から流出した人々は、地方に流入しています。

東京から人々が流出

　新型コロナウィルスの流行前までは、東京への人口流入は続いていました。

　新型コロナウィルスの流行が始まった2020年3月以降、一転して東京から人々は流出しています。

　3月, 4月は、就職・入学などを理由として、構造的に東京に人々が流入するので、この2ヶ月は人口移動の傾向を観察する対象から除きます。

　5月から翌年2月までを1期間として、2期間にわたり、東京への転出入数を比較しました。

　新型コロナウィルスの流行が始まった2020年3月以降、東京から人々は流出しています。

地方へ人々が流入

　海外移住数は多くないので、東京から人々が流出した分の大半は、必然的に、他の道府県に人々が流入することになります。

　静岡県へ人々は流入しているのでしょうか。

　新型コロナウィルスの流行が始まった2020年3月以降、静岡県への流入が続いていると言えます。

地方移住ブームは続く

　新型コロナの流行が落ち着いてきた2023年。流行開始から3年経過しました。

　地方への流入傾向は続いています。

川勝平太知事は５月１５日の定例記者会見で、行政の支援制度を利用して２０２２年度に静岡県外から県内に移住した人は前年度比４１・０％増の２６３４人で、過去最多を更新したと発表した。最多更新は２０年度から３年連続で、県内３５市町のうち１８市町で過去最高となった。知事は若年層が８割に上ることを強調し、「各地域のきめ細やかな支援の成果が表れた」と評価した。

移住者　過去最多２６３４人　静岡県が選ばれる理由｜あなたの静岡新聞｜深堀り情報まとめ〈知っとこ〉 (at-s.com)

　静岡県への人口流入は、新幹線駅がある地域・県東部で特に顕著。三島市・長泉町は、県東部にある新幹線駅がある地域なので、人口流入が激しいエリアに位置しています。

　三島市は、静岡県内で移住者数トップです。

県によると、２１年度に行政の支援制度を利用して県外から県内へ移住した人は１８６８人で過去最多。年代別では２０～３０代が全体の６５・９％を占めた。移住者数の市町別では三島市（１７１人）、富士市（１６２人）、静岡市（１５８人）の順に多く、県東部地域や新幹線駅がある市が選ばれる傾向があった。

移住者　過去最多２６３４人　静岡県が選ばれる理由｜あなたの静岡新聞｜深堀り情報まとめ〈知っとこ〉 (at-s.com)

地方移住ブームの背景

　地方移住には5つの背景があります。

　1つ1つ見ていきましょう。

1.　新型コロナウィルスの流行の影響

　2021年3月、世界は大きな試練に遭遇しました。

　新型コロナウィルスのパンデミック。世界はロックダウンし、人々の往来は大きく制限されました。日本でも、いわゆる「3密」が避けられ、混雑や人々の接触はかなり抑制されています。

　東京や大阪など大都市は、都市環境が既に「3密」。

　ストレスフリーのキャンプが大流行。人々は広大な大自然を求めるようになりました。

　新型コロナウィルスの流行は、ワクチンや治療薬の登場により、沈静化してきました。

　しかし、一度身についた新しい生活様式や人々の意識は簡単に変わりません。

　新型コロナウィルスの流行は都会の閉塞感や感染症リスクを浮き彫りにし、それらに敏感に拒否反応した方が都会から離れた生活に目を向け始めました。

静岡移住はコロナきっかけ🙁都会暮らしに息が詰まった…。実親の近くが良い。中野区物件高くて住み替えできない。半分の値段で戸建購入できる。自然多い&東京も行動範囲のままってのが決め手だ。
アウトレットで割と有名なエリアなんだけど、これからは他にも良い所紹介したいな😋

— ぱてぃ　3y (@co_taaky) September 21, 2022

　都会への拒否反応は人間の本能に基づくものです。新型コロナウィルスの流行が終わっても自然豊かな地方への関心は変わらず残り続けると思います。

2.　働き方改革（副業解禁）

　2018年は副業解禁元年と言われています。

　2018年1月、政府は働き方改革の1つとして、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成。原則、副業は認められるべき、という国策が始まりました。

（1）基本的な考え方

裁判例を踏まえれば、原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である。副業・兼業を禁止、一律許可制にしている企業は、副業・兼業が自社での業務に支障をもたらすものかどうかを今一度精査したうえで、そのような事情がなければ、労働時間以外の時間については、労働者の希望に応じて、原則、副業・兼業を認める方向で検討することが求められる。

副業・兼業｜厚生労働省 (mhlw.go.jp)

　東京や大阪は、大企業の本社が密集。会社員は長時間通勤を強いられています。

　一方、地方は、地方独自の産業や小さな商店など、スモールビジネスが集まっています。地方は、複数の事業に複線的に関わるのに適した場所とも言えます。

　たしかに、東京や大阪は有効求人倍率が高く、地方は比較的に有効求人倍率が低い傾向があります。ただし、複線的な働き方が許容されれば、東京集中は緩和されやすくなります。

都道府県	有効求人倍率
全国	1.32
東京	1.79
大阪	1.33
北海道	1.07
宮城	1.41
群馬	1.40
静岡	1.24
新潟	1.58
愛知	1.32
長野	1.48
広島	1.55
福岡	1.30

3.　テレワークの普及

　新型コロナウィルスは、人々の働き方を大きく変えました。

　企業も政府の意向を受けてテレワークを進めてきました。新型コロナが落ち着いた2023年でもなお、テレワークの実施率は高いまま推移しています。

　会社に出社しなくてよいなら、物価が安くて暮らしやすい地方への移住は進みます。

4.　 年金制度の改革

　昨年、年金制度が改革されました。

　今後、少子高齢化によって、働き手は不足していきます。女性や高齢者もさらに働く時代へ。

　年金改革によって、女性や高齢者が厚生年金を受給しやすくなりました（出典：年金制度改正法（令和２年法律第40号）が成立しました｜厚生労働省 (mhlw.go.jp)）

パートタイマーが厚生年金を受給しやすくなるように改革されました。具体的には、勤務期間1年以上の見込みの要件が撤廃され、働く会社の規模が50人超規模でよい、と変わりました

高齢者が働くインセンティブが高まりました。 年金受給開始時期上限が75歳に引き上げられました。受給開始時期が遅れればその分年金額は増額。いつまで働いていつから年金生活になるかを自由に設計できるようになりました。

　地方は住みやすいので、女性や高齢者が長く働くことに適した場所。今回の年金改革は地方移住も後押ししていると言えそうです。

物欲主義の終わり

　20世紀は大量生産＆大量消費の時代でした。

　どんどん新しい物を作って、広告を打って、新製品を買って生活を豊かにしていく時代です。

　21世紀となり、シェアエコノミーが進み、ミニマリストが登場。物を所有する欲は減退しつつあります。

　代わって、体験や面白いサービスに関心が向けられたり、SNSで承認を欲求したり、物欲ではなく精神的な欲は高まりつつあります。

　地方には、独自の文化、産業、言葉、自然、などがあります。今後、東京で高給を取ってブランド品を買うといったステレオタイプな生活への憧れは小さくなり、多様性豊かな地方で自分らしく生きていく方が増えていくだろうと思います。

「満たし方」

生きてる上で物欲も大切

ただ物で満たすより

経験を増やして心を満たすことが大切。
欲しいもの買っても「こんなものか」
新しい体験をしたら「またきたい、やりたい」
一生物を手に入れるとしたら体験にお金を使おうとおもふ。#おもふ#感動想像#物より体験#盗まれない技術

— こんけんパパ (@konkenikeike55) September 19, 2020

静岡県・三島市＆長泉町のご紹介

　静岡県・三島市は、静岡県の東部に位置する小さな市です。長泉町は三島市と隣接する小さな町です。

歴史

　三島は、自然が豊かで、交通の要であったことから、古くから栄えてきました。

　飛鳥時代、駿豆の国（今の静岡市）と分離されて伊豆の国ができ、 三島は伊豆の国の国府となりました。江戸時代には、三島は、政府直轄地として、さらに東海道五十三次の１つして発展し、古くから政治文化の中心の１つして栄えてきました。

　源頼朝が挙兵する際、三島に鎮座する三嶋大社に祈願し成就したことなどから、武家から信仰される神社が多い土地柄でもあります。

　長泉は、比較的歴史が新しい町。1889年、長泉村ができ、1960年に長泉町となりました。

地理