・お詣りの時に三嶋大社にまつわる文化財も鑑賞できますか?
・北条政子の奉納と言われる「梅蒔絵手箱」は展示されていますか?
せっかく三嶋大社にお詣りするのだから、一緒に三嶋大社の”歴史”も感じたいですよね。
三嶋大社ゆかりの宝物が展示されている「宝物館」をご紹介します。この記事を読むと「宝物館」の展示文化財・場所・開館時間・拝観料などを知ることが出来ます。
展示文化財
三嶋大社の宝物館は、三嶋大社の歴史資料やゆかりの美術品・工芸品が展示されている博物館・美術館です。
源頼朝・北条政子との深い縁
鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとのよりとも)は、父・義朝(よしとも)が平治の乱で敗れて、伊豆に島流しとなりました。
源頼朝は、”平家打倒”を目指し、ここ三嶋大社に源氏復興を祈願したと言われています。
源頼朝は伊豆の地で北条政子と出逢い、三嶋大社とゆかりの深い「伊豆山神社」で逢瀬を重ね、周囲の反対を押し切り、二人は結婚しました。
北条政子は、後に幕政を握る”尼将軍”。夫婦は歴史に残る大偉業を成し遂げるわけです。
三嶋大社は、源頼朝と北条政子とのご縁が深い神社。お二人ゆかりの美術工芸品も展示されています。
梅蒔絵手箱
梅蒔絵手箱(うめまきえてばこ)は、北条政子が三嶋大社に奉納したと言われる国宝。その模造復元品が宝物館に展示されています。
写真からもなんとなく分かるように、入念に手箱の表面に漆を何度も塗り重ね、その上に金銀粉を捲くという蒔絵技法で豪華に仕立てられています。
梅蒔絵手箱は非常に貴重な国宝なので、各地の美術館・博物館で展示されており、実物は、東京国立博物館に寄託されました。
三嶋大社の「宝物館」では「梅蒔絵手箱」の模造復元品を展示しています。宝物館では復元品のメイキングビデオも鑑賞できます。ぜひご覧ください。
刀剣
「宝物館」には、様々な武具が展示されています。特に刀剣類が多く、見応えのあるものばかりです。
表に代表的な展示刀剣類をまとめました。
分類 | 名称 | 説明 |
旧国宝 | 太刀 ”銘宗忠” | 明治天皇より御奉納された太刀。 明治45年、国宝に指定され、戦後に重要文化財に指定された。 |
旧国宝 | 脇指 銘相模国住明義 | 佐藤貞成という人物から奉納された刀剣。 大正9年、国宝に指定され、戦後に重要文化財に指定された。 |
源頼家筆写の般若心経
宝物館には、源頼家筆写の般若心経が展示されています。
源頼朝は、義朝や兄たちを殺されたことも影響して、とても信心深い人でした。
源頼朝は、”平家打倒”を目指し、ここ三嶋大社に源氏復興を祈願し、石橋山の戦いに敗れるものの、さらに富士川の戦いでは平家に勝利し、三嶋大社の神威に感謝して、神社の領有地を寄進しています。
父の血を受け継ぐ第二代将軍「源頼家」は、政権内の軋轢(あつれき)に苦悩・発病します。この般若心経は病悩のなかで筆写され、三嶋大社に奉納されたものです。
頼家は北条氏一派により将軍職を剥奪され、修禅寺に幽閉させられ、最終的に暗殺されたと言われています。
その他の展示品
宝物館には、三嶋本日本書紀や三十六歌仙縫取絵額など重要な美術・工芸品も展示されています。
三嶋本日本書紀は、室町時代の僧侶が三嶋大社に籠もって、日本書記を書写し、奉納されたものです。
書写した者は、良海・快尊・重尊と助筆 の真尊の4名で、応永35年(正長元年、西暦1428年)に三嶋大社に参籠し、同年6月に『日本書紀』3巻分の、同9月には具書の書写を終えています。
三嶋大社 (mishimataisha.or.jp)
場所
大鳥居から入って神池の右側を直進し、「大社のよりどころ」を過ぎ、すぐ右手に「宝物館」が見えます。
宝物館の正面から撮影した写真です。境内の中で一番近代的な建物でとても目立ちます。
建物の中に向かうと右手にガラス張りの部屋が見えます。この室内に受付があります。
ご利用案内(開館時間・拝観料等)
開館時間 | 午前9時~午後4時 |
開館時間の延長 | 例祭期間(8/15~17)及び初詣期間(1/1~3)に延長時間あり |
休館日 | 不定期(令和3年は、3/22・3/23・9/27・9/28) |
拝観料 | 一般 500円(団体15名以上、1名300円) 大学生・高校生 400円(団体15名以上、1名200円) 中学生・小学生 300円(団体15名以上、1名100円) |
無料エリア | 1階のミュージアムショップ (美術・文化財図書等の販売。三嶋大社の歴史や宝物等の解説ビデオを放映中) |
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